映画 「イエスマン」から学ぶギバー思考|“なんでもYES”が正しくない理由と本当の与える力

映画「イエスマン」は、ジムキャリー主演、ネガティブ思考の主人公が“すべてにYESと言う”ルールを課したことで、停滞していた毎日が一気に動き出す物語です。
YESには、新しいご縁やチャンスを引き寄せる力があり、人生を前向きにしてくれます。

ただし、誤解されがちなのが「なんでもYESさえ言えばうまくいく」という考え方。
映画が伝えたいメッセージは、実はもっと深くて、もっと優しいものです。

この記事では、映画「イエスマン」に込められた本質と、現代で注目される“ギバー(与える人)”の生き方を組み合わせながら、
「本当に人生をよくするYESとは何か?」
をわかりやすく解説していきます。

<目次>

イエスマンが教えてくれる“行動する力”

映画「イエスマン」で描かれているYESの本当の魅力は、“行動するきっかけになること” にあります。
主人公のカールは、日常を断り続けたことで心が閉じ、世界がどんどん狭くなっていました。
そこに「YES」というルールが入ることで、行動の扉が一気に開きます。

たとえば、
・普段なら飛び込まないイベントに参加してみる
・新しい人との会話を受け入れてみる
・ちょっとした頼みごとに応えてみる
こうした“小さなYES”が積み重なり、彼の人生は大きく動き出していきました。

これは、ギバー(与える人)の特徴とも深くつながっています。
ギバーは、必ずしも大きなことをするわけではありません。
むしろ、「まず動く」「一歩踏み出す」「少しだけ人のために手を伸ばす」 といった小さな行動を自然に積み重ねることで、周りに良い影響を与えていきます。

YESは、可能性を閉ざしていた扉を開いてくれる言葉。
そして、行動は人生を変える一番のエンジンです。
映画「イエスマン」は、そのことをとてもわかりやすく伝えてくれています。

“なんでもYES”が間違いである理由

映画「イエスマン」を見ると、YESが人生を動かす力を持っていることは一目瞭然です。
しかし同時に、物語の中盤でカールは“ある壁”にぶつかります。

それは――
「なんでもかんでもYESと言い続けると、必ず歪みが出る」
という現実です。

最初は好調に見えていたカールの人生ですが、
・ムリな誘いにまで乗ってしまう
・自分の気持ちより他人を優先しすぎる
・断れないことで摩擦が増える
といった問題が次々と起こり、心も身体も疲れ始めます。

これは現実でも同じです。
YESには勢いがありますが、方向を間違えると、
「相手が喜ぶ」からではなく、「嫌われたくないから」YESしてしまう
という本末転倒が起きます。

さらに、なんでもYESと言い続けていると、
テイカー(奪う人)にとって“利用しやすい存在”に見えてしまうことすらあります。
優しさのつもりで引き受けていたことが、気づけば消耗やストレスにつながってしまうのです。

映画が途中で見せたカールの“暴走気味のYES”は、
「YESは強いけれど、万能ではない」
という大切なメッセージでもあります。

つまり、ギバーになるためには、ただYESを増やすのではなく、
自分も相手も大切にする“バランス”が必要 なのです。

ギバー思考に必要な「選択的YES」

ギバー(与える人)と聞くと、「なんでも人のために引き受ける人」というイメージを持たれがちですが、実はまったく違います。
本物のギバーは、“全部にYESと言う人”ではなく、“選んでYESを言える人” です。

なぜなら、ギバーが大切にしているのは、
自分も相手も前向きになる関わり方
だからです。

そのために欠かせないのが、

「境界線(バウンダリー)」を持つこと。

境界線とは、簡単に言うと、
「自分ができること・できないことを、やさしく線で区切る」こと。
この境界線があるからこそ、
・相手の頼みをそのまま全部抱え込まない
・自分をすり減らしすぎない
・本当に大切な人へ、しっかり力を注げる
という良い循環が生まれます。

そして、ギバーが使っているのは、

“選択的YES”

です。

たとえば、
・相手の成長につながること
・自分の価値観にも合うこと
・未来が少しでも明るくなると感じること
こうした場面では気持ちよくYESと言います。

その一方で、
・自分を明らかに消耗させる頼み
・相手の依存を強めてしまう行動
・自分の生活や大切な人を犠牲にする要求
こうしたものにはNOを選びます。

実は、“優しいNO”もギバーの能力のひとつ
NOがあるからこそ、YESがより温かく、より誠実なものになるのです。

映画「イエスマン」も最終的に、
「YESを選ぶこと」こそが大事であって、
「義務としてYESし続けること」ではない、
と伝えてくれています。

ギバーは、“誰にでも無差別に与える人”ではありません。
自分の心も周りの人も豊かにするために、YESを丁寧に選べる人なのです。

今日からできる“ギバーのYES習慣”

「選択的YESが大事なのはわかったけれど、じゃあ実際にどう行動すればいいの?」
そんな方のために、今日からすぐ始められる“ギバーのYES習慣”をまとめました。
どれも小さなステップですが、続けるほど心が軽くなり、人間関係も驚くほど変わっていきます。


① 小さな「楽しそう」にYESしてみる

大きな決断でなくていいんです。
たとえば、
・気になっていたカフェに入ってみる
・いつもと違う道を歩いてみる
・興味あるイベントに一歩だけ参加してみる

こうした“ちょっとしたYES”が、人生を柔らかく広げてくれます。
これは映画「イエスマン」でカールの人生が動き始めたきっかけと同じです。


② 人に対しては「小さな親切」にYES

ギバーは、無理をして与えるのではなく、できる範囲で“そっと手を伸ばす”人です。
たとえば、
・落ちているものを拾ってあげる
・職場でちょっとした作業を手伝う
・「ありがとう」を自分から言う

ほんの一歩の親切でも、相手にとっては思いがけないギフトになることがあります。


③ 自分をすり減らすお願いにはNOを練習する

ギバーになるには、NOを言う練習が欠かせません。
いきなり完璧に言う必要はなくて、
「今は難しいです」
「ごめんね、今日は手が回らなくて」
と、やさしいNOからスタートすればOK。

NOがあるからこそ、YESの質が高まり、
“無理のないギバー”として周りに良い影響を与えられます。


④ 「相手も自分も大切にできるか?」を基準にする

YESを選ぶとき、たったひとつ問いかけるだけで判断が楽になります。

「これは、相手も自分も前向きにできるYESだろうか?」

この基準があれば、利用されることも、自分を責めて消耗することも減っていきます。
ギバーが持つ優しさは、相手だけでなく、自分にも向いているのです。


⑤ 毎日ひとつ、小さなYESを積み重ねる

ギバーになるために必要なのは、完璧ではなく習慣。
大きな挑戦でなくても、
「昨日よりちょっとだけYESが増えた」
これを続けるだけで、世界は確実に広がっていきます。

映画「イエスマン」が教えてくれるのは、
“無理なYES”ではなく、
“自分を開き、誰かをほんの少し幸せにできるYES”。
その積み重ねこそ、ギバーへの確かな道です。

まとめ|選べるYESこそギバーの生き方

映画「イエスマン」は、ただ“なんでもYESと言おう”という軽いメッセージの映画ではありません。
本当に伝えたいのは、
YESによって世界が広がること
そして、
YESを選ぶことで人生はもっと豊かになること
です。

映画「イエスマン」は、私たちに“人生を開くYES”の力を教えてくれます。
そして、ギバー思考は、そのYESをより豊かに、より優しく使うための羅針盤です。

あなたのYESは、誰かの未来を明るくし、自分の世界も広げていく。
そんな温かいYESを、今日からひとつ増やしてみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
Yama-thanS.art
希望や苦悩という感情をテーマにした抽象画、デジタルで描いたオリジナルキャラクターを描いてます。 ここでは、今日を頑張る人達へ明日も一歩進むための心に火を灯す、言葉と絵の力”アートメッセージ”を発信していきます。